子どもの頃に覚えた春の七草、今でも覚えていますか?
1月7日に1年の無病息災を祈って食べる「七草粥」に使われるのは、「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ」です。これらの七草は早春に一番早く芽吹くことから、若葉の力が邪気を払うと伝えられてきました。七草を食べる風習は中国から伝来し、平安時代に宮中の行事として七草粥の原型となり、江戸時代には庶民の間でも親しまれるようになったと言われています。
食文化は時代と共に変化するものの、最近では七草粥を食べる習慣が徐々に無くなり、今まで伝えられてきたものが忘れ去られていくのを寂しく感じます。諸説ありますが、七草には縁起のよい意味や名前が付けられていて、知ってみると面白い食文化の一つなのです。
●せり:若菜が競り合うように伸びていることから「競り勝つ」という意味を持つ。
●なずな:撫でて汚れを払うとされている。
●ごぎょう:仏の身体を表す。
●はこべら:茎に葉が沢山ついていることから繁栄を意味する。
●ほとけのざ:葉の付き方が仏様の蓮座に似ていることから、仏の安座を意味する。
●すずな:神様を呼ぶ鈴を意味する。
●すずしろ(大根):その白さから汚れのない潔白を意味する。
年末年始のいつもと違う食事に疲れた胃に優しいお粥を食べながら、心も体もリセットしてこれから1年の無病息災を願ってみてはいかがでしょうか。本日、花八代ではお客様には召し上がって頂くことができずですが、店主と女将の二人で七草粥を作って食べました。
今年も病気や怪我をせず、兀々と1日1日を大切に過ごせますように。